2017年01月18日

文学賞メッタ斬り!スペシャル(予想編)

『文学賞メッタ斬り!』
2015年1月の152回芥川賞直木賞まで追っかけていた『文学賞メッタ斬り!スペシャル』
しばらくブログへのエントリーではご無沙汰しておりましたが、今回恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」を読んでしまったので、また復活(?)やはり豊崎由美さんは面白い!!

放送はすでにポッドキャストで公開されています。
http://media.jorf.co.jp/podcast/radio/metta156_yoso.mp3

『候補作品』
先ずは候補作品です。

■第156回芥川龍之介賞 候補作(掲載誌)
加藤秀行『キャピタル』(文學界12月号)
岸政彦『ビニール傘』(新潮9月号)
古川真人『縫わんばならん』(新潮11月号)
宮内悠介『カブールの園』(文學界10月号)
山下澄人『しんせかい』(新潮7月号)

■第156回直木三十五賞 候補作(出版社)
冲方丁『十二人の死にたい子どもたち』(文藝春秋)
恩田陸『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)
垣根涼介『室町無頼』(新潮社)
須賀しのぶ『また、桜の国で』(祥伝社)
森見登美彦『夜行』(小学館)

『予想』
■第156回芥川龍之介賞 予想
大森さんの予想
本命 受賞作なし
対抗 山下澄人『しんせかい』(新潮7月号)
大穴 宮内悠介『カブールの園』(文學界10月号)

豊崎さんの予想
本命 山下澄人『しんせかい』(新潮7月号)
対抗 宮内悠介『カブールの園』(文學界10月号)
大穴 古川真人『縫わんばならん』(新潮11月号)
※大森さんの受賞作なしに賛成だが、近年受賞作を出そうとしている
 流れを考えると、ずっと応援している山下さんが受賞して欲しい。

■第156回直木三十五賞 予測
大森さんの予想
恩田陸『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)
※この作品しかありえない。

豊崎さんの予想
恩田陸『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)
※この作品が取らなかったびっくりして天が落ちてくる。
 豊崎さんが地団駄を踏んで選考委員の家を破壊する。

『ニコ動』
恒例のニコ動による生中継、今回もあります。2017/01/19(木) 開場:17:50 開演:18:00
第156回 芥川賞・直木賞発表&受賞者記者会見 生放送
選考結果発表の瞬間も中継!
http://live.nicovideo.jp/watch/lv284973751

出演:【ニコ生ブンガク解説委員ZZ】
井上 トシユキ(司会・ジャーナリスト)
栗原裕一郎(評論家)
ペリー荻野(コラムニスト)

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2017年01月13日

蜜蜂と遠雷

『ご本、出しときますね?』
年末のテレビ番組をチェックしていて、文筆系トークバラエティ「ご本、出しときますね?」というBSジャパンの番組のことを知りました。なかなか民放のBS番組まで目が届かないわけですが、この番組は「ゴッドタン」の佐久間プロデューサーの番組なのでした。しかも司会がオードリーの若林さん。

去年の4月から6月までの3ヶ月、12回放送したとのことですが、お正月に特番をやるということで過去の番組を宣伝を兼ねてすべて再放送してくれましたので、録画して全て視聴。全部面白かったのですが、特に西加奈子さん、朝井リョウくんとの回それから角田光代さんとの回、それぞれに最高でした。

で、お正月の特番です。ゲストが、朝井リョウ、西加奈子、村田沙耶香、綿矢りさ!
なかなか『蜜蜂と遠雷』にたどり着きませんが、この番組で朝井リョウくんが、
「悔しいけど…面白かった一冊」として紹介したのが『蜜蜂と遠雷』でした。

『蜜蜂と遠雷』
この小説を、朝井くんはこんな風に評論しています。
『蜜蜂と遠雷』 評・朝井リョウ(作家) ヨミウリ・オンラインより

さすが小説家!この過不足のない紹介!
そして、朝井くんも唸った『コンクール参加者がピアノを弾く、という映像的には同じ場面が何度も出てくるが、どのシーンにも異なった手触りがあり、読んでいて全く飽きない点。音楽という、文字では表現しづらいはずの芸術をあまりにも豊かに描き出す著者の恐るべき筆力』についてはまったく同感です。

自然児が天才ピアニストに素質を見出され、コンクールに挑むという展開はコミック『ピアノの森』に似ていますし、主人公と勝るとも劣らないたくさんのキャラクターがライバルとして登場するところもコンクールを描いているわけですから一緒なのですが、物語のすべてがコンクールのなかで進んでいく展開なので、より濃密な感動を味わうことになります。一次予選、二次予選、三次予選そして最終の本戦とストリーが進む中で、恥ずかしながら何回か涙が溢れて止まりませんでした。

恩田陸さんは、この作品で今月の19日に発表される第156回の直木賞候補になっていますが、この素晴らしい作品で直木賞を受賞されることを願っています。

『本の情報』
遠雷と蜜蜂.jpg 蜜蜂と遠雷 単行本
 恩田 陸 (著)
 単行本: 507ページ
 出版社: 幻冬舎 (2016/9/23)
 言語: 日本語
 ISBN-10: 4344030036 ISBN-13: 978-4344030039
 発売日: 2016/9/23


タグ:恩田陸
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2016年06月30日

山上たつひこ 漫画家生活50周年記念号

山上たつひこ 漫画家生活50周年記念号
ムック: 232ページ
出版社: 河出書房新社

『インタビュー最高』
鴨川つばめの特別寄稿って”目次”読んだだけでアマゾンに注文しました。
で、届いて読んだら「山上たつひこ 3万字 ロングインタビュー」の鴨川つばめ評が最高でした。

『圧倒的な絵の技量、疾走感、画面からロックのリズムがほとばしり出るような
 鴨川つばめの漫画に、私は戦意すら喪失してそこにへたってしまったのです。』

と語っている山上たつひこに感動しました。

いろんなベスト3も良かった。
例えば”この歌ベスト3”
1.イミテーション・ゴールド(山口百恵)
2.上海帰りのリル(津村謙)
3.恋のフーガ(ザ・ピーナッツ)

例えば”落語家ベスト3” それから”女優ベスト3”
それからテレビドラマについて語っているんだけれど、「CSI:科学捜査班」を観るたびに日本のミステリドラマの幼稚さに涙がでるとか、「フロスト警部」や「名探偵ポワロ」や「刑事フォイル」がが良かったって、とても嬉しい気持ちになるコメントばかり。

定価1,300円と少しお高いけれど、これは価値ある買い物でした。

内容紹介
日本ギャグ漫画界の至宝。戦後ギャグ漫画を一新した巨匠の総特集。
漫画家生活50年間で初の特集となります。
評論・解説・データも完全網羅した決定版です。
●「がきデカ」週刊少年チャンピオン 表紙ギャラリー
●漫画家生活50周年記念 山上たつひこ 3万字 ロングインタビュー
「日本のギャグ漫画は帝王・山上たつひこを抜きには語れない」
●特別寄稿
諸星大二郎、萩尾望都、吾妻ひでお、いがらしみきお、江口寿史、
鴨川つばめ、高橋留美子、とり・みき、喜国雅彦、吉田戦車
●スペシャルインタビュー 細野晴臣

●他

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2016年06月01日

1974年のサマークリスマス

サマークリスマス.jpg 1974年のサマークリスマス 林美雄とパックインミュージックの時代
 著者:柳澤 健
 単行本:352ページ
 出版社:集英社 (2016/5/26)
 ISBN-10:4087816109
 ISBN-13:978-4087816105
 発売日:2016/5/26


『林美雄の時代』
「1970年の前半、私は林美雄さんに導かれて色んなものを知ったのだ!」
そんな思いを持つ人がたくさんいるだろうなあと思ってはいましたが、その思いを強く実感できたのは、2年前の「我が青春のパックインミュージック」というイベントに参加した時です。

その時の模様をブログにまとめています。
我が青春のパックインミュージック 「たくカジ!!の日常雑記」より

ちょっと長めですがブログを引用します。
『イベントで初めて、今年が故林美雄アナウンサーの十三回忌にあたるのだと知りました。
 (中略)そうなんだ!それだったら、このイベントも意味があるイベントだと納得出来ます。
 故林美雄アナウンサーあってこそのパックインミュージックだったのだから。
 
 会場には番組の製作サイドの人も多く来られていたようです。
 昼の部には熊沢ディレクター(当時)も来られていたようです。
 懐かしかったのは桝井論平さんのお姿と声、(中略)それから、現在小説すばるで
 「1974年のサマークリスマス 柳澤健とパックインミュージックの時代」を
 連載中の柳澤健さん、そしてそして林美雄さんの奥様文子さんも紹介されていました。』


このイベントで柳澤健さんという存在を知り、林美雄さんのドキュメンタリーを執筆中であることを知りました。あれから2年、ようやくその連載が単行本になったのです。

『深夜放送の時代』
本の帯を担当したのは林アナウンサーと同期入社の久米宏さん。
「この本は、林美雄の、そして僕達の奮闘記です。」

この本の第U章は「林パックの誕生」と題されていて、TBS若手アナたちの奮闘記が語られています。1960年代末から深夜放送の時代が始まります。関東では文化放送が「セイ!ヤング」を始め、土居まさるが局アナとして売り出します。焦ったニッポン放送は「オールナイトニッポン」で追随、亀渕昭信と斉藤安弘そして今仁哲夫が人気を集めました。しかし、TBSは「パックインミュージック」を始めたものの起用されたのは矢島正明であり田中信夫でした。

若手アナを信用しなかったTBSでしたが、少し先輩であった桝井論平アナが突破口となり、遅ればせながら若手アナが起用されるようになります。先陣を切ったのは宮内鎮雄、そして続いたのは久米宏。しかし、久米パックは放送5回で終了します。理由は久米さんが結核で倒れたため。そして代役として登場したのが林美雄さんでした。

では、林パックがいかにして「林パック」なり得たか?
本書を読んで、そのことを少し理解しました。

なぜ石川セリさんの「八月の濡れた砂」を毎週かけたのか?
ユーミンをどのように見出したのか?
林さんのプライベートはどうであったのか?

もうただただ懐かしく、夢中で読んでしまいました。

『荒井由実』
林パックを彩った女性シンガーといえば、先ずは石川セリさんです。
そして続いて荒井由実です。

柳澤さんは、荒井由実の出現についてリスナーの沼辺信一さんのブログを引用しています。

『林さんは『ひこうき雲』が世に出てすぐ、1973年秋からユーミンの紹介を始めるのだが、
 誰もが寝静まった深夜から早朝にかけてラジオから流れてきた『ひこうき雲』や
 『ベルベット・イースター』には格別の味わいがあった。こんなにも繊細で内省的な
 言葉を紡ぎだす少女がこのニッポン国に出現したのだ、という予期せぬ驚きと嬉しさに
 心が震えた』沼辺信一さんのブログより


そうでした!私もラジオを聴きながら心が震えました!すぐにアルバムを買い、京都のシルクホールで行われた荒井由実のファーストコンサートにも行きました。しかし、その熱狂もすぐに冷めていきました。沼辺さんがユーミンの「ルージュの伝言」以降の楽曲に覚えた違和感を私も感じたからです。

実は、『ひこうき雲』と『MISSLIM』この2枚の傑作アルバム。この2枚のアルバムに収めた楽曲で荒井由実が少女時代に書き溜めていた曲のストックはなくなったそうです。しかも、この2枚はまったく売れず、取り上げてくれたのは林パックだけでした。荒井由実はデビュー後2年間まったく売れなかったのです。

柳澤さんは続けます。
『すでに自分はもうアマチュアではない。売れる作品を作らなくては生活していけない。
 いかなくてはならない。キャッチーでダンサブルな曲を作ろう。コンサートも派手にしよう。
 自分自身の感覚や繊細な心の動きよりも、むしろ多くの人が共感できる明快な
 ポップソングを書こう。
 ユーミンはそう考えて「ルージュの伝言」を作ったのである。』

そして、私は林パックを聴いていた多くの若者と同様に荒井由実への興味を失いました。

『山崎ハコ』
パック3人娘の最後の一人山崎ハコさんの登場は、金曜二部の林パックが一度終了し、翌年水曜の一部として復活してからのことです。ゲストとして登場し、ギター一本の生演奏で「気分を変えて」「橋向こうの家」「街」の三曲を歌いました。初めて聞く彼女の歌に心が震えました。すぐにアルバムを買い求めました。何回も何回も聞き飽きることはありませんでした。なかでも「サヨナラの鐘」が好きでした。そういえば一昨年のイベントでもハコさんは林美雄さんの追悼にこの曲を歌いましたね。

幸い、山崎ハコさんについては興味を失うことはありませんでした。いまでも新しいアルバムを買い求め、ライブにも通っています。荒井由実と山崎ハコ。デビュー後全く売れなかった荒井由実と、デビュー・アルバムから売れた山崎ハコ。林パックから誕生した二人の歌姫は、いまだに歌い続けていますが、「自分自身の感覚や繊細な心の動き」を歌う歌手と歌うことをやめた歌手の違いは大きいと改めて思います。

『林美雄さんの愛弟子たち』
柳澤さんは、著作の最後に林美雄さんの愛弟子たちの話を紹介しています。
小林豊さんと小島慶子さんと外山惠理さんです。
小林アナはラジオにはそんなに出ていないので番組を聴くことはありませんが、小島アナが担当していた「小島慶子キラ☆キラ」はずっと聴いていましたし、外山惠理さんは永さんの土曜ワイドからずっとファンで聴き続けています。ちょっと組織からはみ出しているけれど、声は抜群に素晴らしくて、性格はザックバラン。さすが林さんの愛弟子だよな!と思います。林さんの気持ちはバトンタッチされているのだなと思います。

一昨年のイベントに参加されていた林美雄さんの奥様文子さんは、昨年の1月に逝去されたそうです。まだ60代前半という若さでした。

柳澤さんは本書のあとがきの最後に、
『本書は、懸命に生きた人々の小さな記録である。』と記されています。

本書によって、「1970年の前半、私は林美雄さんに導かれて色んなものを知ったのだ!」ということを改めて強く感じました。林さんへの強い感謝を感じながら、この本を読み終えました。

posted by たくカジ!!日記 at 16:04| Comment(0) | TrackBack(0) |

2010年05月21日

さよなら群青

ほぼ日の金曜日は、「さよなら群青」と「新宿鮫」更新の日。「さよなら群青」はほぼ日での連載4回目、岬とグンの物語佳境です。
posted by たくカジ!!日記 at 11:44| Comment(0) | TrackBack(0) |